事業性評価に携わる/勉強したい企業メンバーを主体とした企業研究会

ヘルスケア産業の事業性評価に携わる方は、手間のかかる情報を現場の協力を得ながら収集して評価を行う反面、経営に対し、現場の期待と異なるGO/NO-GOを提言することもあり、経営と現場の板挟みの中で様々な問題に悩まされています。機密性の高い業務であるがゆえ、これまで他社との情報交換は限定的でしたが、共通課題として一般化することで、解決策につなげる議論を行います。

ミッション

1.日本発ヘルスケアビジネス(医療用医薬品・医療機器等)のグローバル市場における真の価値を正しく評価する事業性評価手法を研究し、ビジネス価値向上に資する活動を行います。

2.研究会や勉強会を通じて、先端事例、他社事例を共有、学ぶことにより会員各社における事業性評価の高質化とともに、開発品のGO/NO-GO判断、製品の導出入、事業買収などのための意思決定への一層の寄与を目指します。

ポジショニングとゴール

市場調査担当者の企業研究会「ファルマミーティング 」では扱い難かった早期Global開発品や事業性評価を題材に、日本発医療ビジネスの価値最大化を担う企業担当者を育成し、企業の持続成長を支援、世界の医療・患者へ貢献を目指します。早期開発品の導出入、Globalへのビジネス展開、新規モダリティや治療アプリなどの新たなヘルスケアビジネスを事業性評価の観点で議論します。Global市場における適切な市場調査、RWD、マーケットアクセスも議論の対象とします。

主な活動

製薬企業有志の発起人7名にて本会を立ち上げ、2024年1月17日に製薬企業やスタートアップ企業29社を正会員に迎え、 第1回研究会・総会にて発足会しました。総会では、正会員限定で年間活動/会計報告と次年度計画などの審議を行います。研究会は年1回、勉強会は年2~3回開催し、参加者のニーズに合ったテーマにて課題解決に向けた講演やディスカッションを行います。単なる議論に終わらないよう、賛助会員からの支援も受けて課題解決につなげる活動を行います。

対象とする業務やテーマ

事業性評価を行って経営の意思決定を支援するには、算出に用いる数字の根拠や妥当性が求められます。また、事業性評価の結果は新たな診断や治療法の開発におけるGO/NO-GO判断だけでなく、より価値を高めるためのシナリオプランニングや各種戦略、他社との導出入やM&Aにも活用されます。事業性評価を主体とする研究会ですが、適切な事業性正評価を行うために、以下のような様々な周辺業務に対してもテーマとして扱っていく必要があります。

売上予測

対象疾患の既存診断や治療法、また新たな診断や治療法が、現在から将来に渡ってどのように市場に受け入れられ、また企業の収益につながるのかを予測します。

事業性評価

新たな診断や治療法の開発から販売後に至るまでの費用や収益、どのようなリスクや機会があるのかを可視化、数値化することで、経営の意思決定を支援します。

ライセンス

自社や他社の新たな診断や治療法(アセット)の価値をより高めるために、他社との導出入の検討や交渉をリードし、自社のポートフォリオの調整等を行います。

セカンダリ調査

各種文献、国別統計、企業webサイト、各種データベースやRWDを活用し、対象疾患の患者数、診断や治療の実態、治療費、販売数量や売上などを把握します。

プライマリ調査

セカンダリ調査では判らないUnmet medical needsや新たな診断や治療の使用意向などを医療関係者や患者さんから直接情報を取得します。

マーケットアクセス

対象疾患の既存診断や治療法、また新たな診断や治療法、国や保険会社等から償還を受けられるかをセカンダリやプライマリ調査手法を活用し把握します。

メンバーシップ

BAミーティングは主に正会員、ステアリングコミッティ、賛助会員で構成されます。正会員企業からは「代表者」を選出して頂き、各種連絡事項の伝達やイベントの参加者の取りまとめ、会費のお支払いを行って頂きます。会費は企業単位で3万円/年です。営利目的ではない任意団体であるため、賛助会員からは会費は頂きません。

正会員

ヘルスケアビジネス(医療用医薬品、医療機器、再生医療等製品、およびコンパニオン診断薬等)を手掛ける企業が対象となります。会員会社は36社です(2024年5月現在)。会員会社に所属する方は、総会、研究会や勉強会に参加することが可能です。「代表者」は総会にて議決権を行使していただきます。

ステアリングコミッティ

総会において正会員相互に選出されます。任期は3年で3社以上で組織され、本会の発展のため、中・長期的な運営方針、年間活動計画と予算案の作成、新規入会・退会の承認を行い、広報活動窓口、外部関係団体、海外関連組織との交流窓口となります。24年度は6社で構成され、発起人もサポートします。

賛助会員

本会を賛助する個人または団体(市場調査会社、事業性評価コンサルタント会社等)となります。ステアリングコミッティの要請に基づき、 話題提供、講演演者、業界内のネットワークを通じた講演演者の紹介等の支援、正会員が課題とする案件に対して、解決に向けたアドバイスや援助を行って頂きます。

主な活動

事業性評価は古くから、ハイリスク・ハイリターンの意思決定を支援するための手法として活用されていますが、各社を取り巻く外部/内部環境や企業風土、経営ニーズの違いによって、様々な場面で、様々な基準で、様々な深度で評価がなされており、必ずしも正解があるわけではありません。教科書的な知識だけでは解決できない様々な課題が存在しているからこそ、私たちBAミーティングはリアルな対話を重視した活動を行っていきます。

総会

開催時期は年一回の1月頃を予定しています。議決権は正会員会社のみですが、オブザーバー企業の参加は可能です。賛助会員は議決権を持たず、総会にも参加できません。BAミーティングのミッションの追求やゴールを目指し、よりよい活動や組織運営について会員会社で審議して決定していける場となることを期待しています。

研究会

総会の開催時に合わせて、年1回の開催を予定しています。環境変化やトレンドなどの新たな潮流に関する講演や先進事例などを学ぶことで、各社が置かれた状況や経営戦略との整合性を踏まえ、今後どのような意思決定が必要とされ、どのような準備が必要なのかを、考えて頂く機会を提供できることを期待しています。

勉強会

年2~3回の開催を予定しています。正会員会社はGlobal企業からスタートアップ企業まで様々で、立場の近い会員間や、パートナー関係となり得る会員との交流も重要です。様々なテーマでのグループ議論と発表によって相互認識を深めること、賛助会員の支援も含め早期の課題解決につなげられることを期待しています。